2013-01-01から1年間の記事一覧

『双頭の船』

震災から丸二年が経過し、文学の場では悲しみや無常観、諦観だけを表現したものだけでなく、ようやくと云うべきかユーモアに溢れた希望のものがたりが登場するようになった。 今月は、この2月に初版が発行されたそんな文学を紹介する。 『双頭の船』 (池澤…

前へ! 東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録

この大震災において、救助、救命、復旧にあたった人たち。その多くは政府の機関に属した公務員たちであった。中でも震災当初から、自衛隊、警察、消防の活躍はマスコミを通して多くの日本人の記憶に残っている。そしてこれらの職業をめざす若者たちが急増し…

海が呑む −3.11東日本大震災までの日本の津波の記録

日本における過去の津波の記録を丹念に掘り起こし、それを報告している本に出会った。もともとは以前に発表しているものを今回、一冊にまとめて出版したわけだ。したがって、3.11以前の津波の記録に本の内容の大部分を割いている。“記録”と云っても、役…

『学校を災害が襲うとき −教師たちの3.11』

今回の震災における、学校の被害、子どもたちのこと、教師たちの努力はどんな様子だったのだろうか。宮城教育大学の先生が被害に遭った教師たちの聞き取り調査をした。そしてその調査結果をまとめ、本を出版した。 『学校を災害が襲うとき −教師たちの3.1…