2013-01-01から1年間の記事一覧

 「三婆」水谷八重子、波野久里子、沢田雅美

日時:平成25年12月21日(土) 11:30〜 場所:新橋演舞場 大きな劇場での観劇は、それなりの作法というか、芝居を観るための準備が必要です。 まず、開演時間ぎりぎりの入場はいけません。芝居は劇場へ至るアプローチからすでに始まっています。…

『東京震災記』

先々月から関東大震災を記録したもの、関東大震災後の文学についてみてい る。今月は、自然主義文学の大御所、文学史必須の田山花袋先生にご登壇いた だくことにしよう。 彼は自然主義文学が文学の中心であった、明治の末から大正のはじめにかけ ての時期に…

『文豪たちの関東大震災体験記』 『銀座復興 他三編』

関東大震災後、震災をテーマにした文学はあるのだろうか? 素朴な疑問が 生じた。 大正12年当時の日本文壇を俯瞰してみてほしい。さすがに漱石鴎外は舞台か らいなくなっているが、田山花袋や芥川龍之介、泉鏡花、与謝野晶子、室生犀 星、佐藤春夫、山本有三…

 シェイクスピア・アラカルト18

本日は午前中、学校では「総合防災訓練」。地域の2町会がわが校を避難所にしている。本部長は町会長。そこに学校の先生と1年生が全員参加した。 生徒たちはいろいろな係に分かれる。本部付き、受付、避難所、仮設電話、トイレ設営、援助物資搬入と仕分け…e…

 シェイクスピア・アラカルト17

土曜稽古日。稽古は11:00から開始。 こちらは、10:00からPTAの寄り合いが1件。 役員選考委員会。 いよいよ来年度のPTA役員の選考が始まった。先週までに集まった推薦票(全校保護者宛に推薦する人を匿名で記載してもらったもの)を開票して…

 シェイクスピア・アラカルト16

ちらしができた!!エリザベス朝の雰囲気を伝えていると思いませんか。 渋くていい感じ。 芝居のちらしには原色系の派手なものが多くてちょっと食傷気味だったけど、このちらしはとても素敵。 ……自画自賛大田区立東調布中学校 平成25年度 健全育成講演会“シ…

 シェイクスピア・アラカルト15

ちらしに小さく載せている、「ASC」のロゴ。 印刷屋さんに渡したデータが解像度が粗くて、どうもぼやぼやしてしまう。過去のASCの公演ちらしのロゴを紙焼きして使うことにした。印刷屋さんにちらしを渡した。この作業で納期が半日遅れることになったけ…

 シェイクスピア・アラカルト14

ちらしを入稿。 コート紙90Kg 3,000枚 最初はコピー用紙ほどのものでいいと思った。アートコート紙。演劇人としての彩乃木氏の意見もあり、いつもと違う紙質にすれば、生徒の関心も高まるだろうし、そのちらしを家に持って帰れば、保護者の反応も違…

 シェイクスピア・アラカルト13

日曜日。大雨。昼間は近隣中学校でPTAバレーボール地区大会。近隣7校がトーナメントを勝ち抜き、上位3校が12月の区大会に出場できる。7校なので、1校がシード校になるのだが、わが校の主将がくじ運よくて、実にわが校がシード校なのだ。シード校は…

 シェイクスピア・アラカルト12

昼間は、別件があったので、夕方になってから学校へ行った。 体育館での舞台稽古の最中。 「ロミオとジュリエット」は順調に仕上がっている感じがする。この芝居では、最も有名なバルコニーの場を演じる。「おお、ロミオ。ロミオ。どうしてあなたはロミオな…

 『関東大震災』

東日本大震災は三災と云われている。地震・津波・原発。 一方、今年で90周年を迎えた関東大震災はどのような被害があったのだろうか? よく云われるのは、関東大震災は都市型の震災であり、今回の東日本大震災は三陸地方特有の震災である。ということだ。そ…

 シェイクスピア・アラカルト11

照明リハーサル 体育館で昼の12:00から学校の先生の同席のもと、照明のリハーサルをする。 舞台上やその周辺にキャンドルも設置して、天井の明かりを消して、サスペンションライトやスポットライトを当てて確認する。 なんでも段取り。照明もこの時にこうす…

 シェイクスピア・アラカルト10

【「じゃじゃ馬ならし」の通し稽古】 さて、いよいよ10月になれば、稽古は日曜のみ。ということでは足らず、土曜日も稽古日となる。彩乃木代表の計画に拠れば、10月の稽古日は6回。11月は13回。 吉田理恵くんは、ミュージカルが終わったばかりで、この芝…

 シェイクスピア・アラカルト 9

【ロミオとジュリエット】 先週は稽古お休み。 そして本日は、吉田理恵くん、東宝のオーディションのため欠席。 きょうは、学校が定期試験前なので、部活がない。したがって、体育館も空いている。 12:00から彩乃木と体育館。 最初は観客の座席の確認。…

 三文オペラ

観ました。 新百合ヶ丘駅の近くにある“川崎市アートセンター”という劇場。初めて行きました。 ・・・・・・ 重厚で豪華な“オペラ”ではなく、二束三文の軽薄で貧弱な“オペラ”なので、『三文オペラ』と命名したんでしょうね。... 実際劇中に出てくるのは、乞食…

 シェイクスピア・アラカルト 8

【稽古3日目】 さて、稽古は3日目になる。 吉田理恵くんは、9/27(金)と28(土)で上演する「三文オペラ」の稽古が連日続いている。 したがって、こちらのシェイクスピアのせりふは入っていない。 吉田理恵くんの役は以下のとおり。 マクベス(マクベス…

 『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』

どうしても気になるルポルタージュがあった。いままで意識的に読むことを避けていた。それは、まさに“悲劇”というに相応しすぎる出来事だったから。そこから目を逸らしていた。 でも、初夏のある日、執筆子が実際に被災地のその現場に立ってみたとき、読んで…

 シェイクスピア・アラカルト 7

稽古日。 特別活動室第2でからだをほぐして、そうこうしているうちに体育館が空く。 部活の生徒たちは16:00くらいには終了なのだ。 体育館の舞台での稽古がいい。ひとつの芝居がつくられていく様を観ているのは楽しい。

 シェイクスピア・アラカルト 6

いよいよ稽古初日。 残暑厳しい、9月1日の日曜日に学校へ。興行主:新倉太郎(東調布中学校PTA会長) 演出・出演:彩乃木崇之(ASC代表) 出演:吉田理恵12:00に校舎2階の「特別活動室第2」へ。 1時間ほどかけてストレッチ。 そして台本読み…

「THAT’S 芸人魂」 マルセ太郎

「THAT'S 芸人魂」 シアターΧ(シアターカイ) マルセ太郎を回向する13回忌の追悼公演。 チラシには、「カーペディエムかクオバディス」と見出しの上に書いてある。 なんのこと? カーペディエム=いまを生きる。Seize the day. クオバディス=あなたはど…

 シェイクスピア・アラカルト 5

【会場下見(大田区立東調布中学校)】本日は彩乃木代表による、学校の下見。舞台となる体育館。稽古場の特別活動室第2。 以上のふたつを念入りに確認。 体育館の奈落にある道具。照明。音響。舞台の広さ、客席になる体育館の広さ。あらゆる確認をしていく…

 『還れぬ家』 

『還れぬ家』 (佐伯 一麦 著)(新潮社)(2013.2.25) 「私小説」と標題に記載したが、これは本当に私小説なのだろうか。私小説以前に小説なのだろうか。・・・・・それが読後の最初の素朴な印象だった。あまりにも現実すぎる普通の日常の生活が描かれて…

 シェイクスピア・アラカルト 4

【打合せ=基本認識の共有】彩乃木代表と最初の打合せで、彼のホームグラウンドである武蔵新城へ赴く。いつやるのか? 対象は誰なのか? 主催者は誰なのか? どこでやるのか? 時間はどれくらいなのか? 稽古場はどうするのか? 照明や音響はあるのか? ・・…

 シェイクスピア・アラカルト 3

【思いを語る】 シェイクスピアは、その膨大な台詞に圧倒される。台詞がすべて。と云っても過言ではない。 シェイクスピアは、膨大な量もさることながら、語彙の豊富さに驚嘆する。一つのことを表現するのにこんなにたくさん言葉を連ねて、という場面はいく…

 シェイクスピア・アラカルト 2

【アカデミック・シェイクスピア・カンパニー(ASC)の彩乃木崇之氏】予想どおり、彩乃木氏からは、快諾の返事が来た(^o^)/ ところが、 ひとつだけ重大な問題があった。相手役になる女優がいない!ちょっとだけごたごたがあって、いまASCには女優がい…

 シェイクスピア・アラカルト 1

【「健全育成講演会」にシェイクスピアの芝居を演りたい!】わが中学校では、毎年秋にPTAの主催で講演会を行っている。昨年は、被災地の東松島市から区長さん(東京では町会長に当たる人)を学校にお呼びした。他に区役所の防災部長と被災地支援ボランテ…

新盆・・・迎え火

お盆が来ました。今年のわが家は、新盆です。3月に父が逝きました。火を目印に茄子の牛に荷物を牽かせて、自分はきゅうりの馬に乗ってわが家にあっち側からやってくるのでしょうか。 迎え火は毎年やってる年中行事だけど、今年は格別になりました。

『黒澤明の十字架』

『黒澤明の十字架 −戦争と円谷特撮と徴兵忌避−』 (指田 文夫 著)(現代企画室)(2013.3.25) 黒澤明は十字架を背負っていた、ということだろう。すべての罪を背負って磔になったイエスに重ねている。黒澤は何の罪を背負ったのか? 彼の贖罪意識は何から…

『東日本大震災の人類学−津波、原発事故と被災者たちの「その後」』

震災とそれに続く津波、そして原子力発電所の事故。これらトリプル災厄を外国の研究者たちが実際に現地に入りフィールドワークによって何を見て、何を感じ、どう思ったか。それをみてみるためのうってつけの本を見つけた。 『東日本大震災の人類学−津波、原…

『震災と鉄道』

震災とそれに続く津波、そして原子力発電所の事故。これらトリプル災厄によって被災地を走る鉄道は回復不可能なほど深い傷を負っている。また一方で、直接被災しなかったが、通常運転を復活させるまでかなりの時間を要した首都圏の鉄道。 今回はそんな鉄道を…