2015-01-01から1年間の記事一覧

 『子どもたちに「生き抜く力を」 釜石の事例に学ぶ津波防災教室』

先の東日本大震災では、東北地方太平洋岸は軒並み津波の被害に遭い、多くの人命が失われた。世代でみると最も被害の割合が大きかったのは高齢者であるが、一方で地震の発生と津波の到来が下校時刻と重なった小中学生にも甚大な被害を受けている。どこの市町…

 『職業としての小説家』

村上春樹が大いに語っている。紀伊國屋書店が発行の9割を買い取り、出版業界と流通の問題に一石を投じた『職業としての小説家』(スイッチ・パブリッシング)。そして読者交流サイトで読者からの質問に回答をしてそれを本にしてしまった『村上さんのところ…

 『野火』

大岡昇平は昭和19年(1944年)に召集され、フィリピンに派遣され、翌年1月に米軍に捕まり捕虜となった。その実体験を文章にまとめた『俘虜記』(1949)を世に出し、そして自分の体験を交えながら創作小説の『野火』(1952)を発表する。さらに時間を…

 『東京防災 −今やろう。災害から身を守るすべてを。』

今月はちょっと毛色の変わった本の紹介をしてみよう。 防災のマニュアル本なのだ。『東京防災 −今やろう。災害から身を守るすべてを。』 (編集・発行/東京都総務局総合防災部防災管理課)(平成27年9月1日発行)東京防災作者: 東京都総務局総合防災部防…

 『ミスター・ホームズ 名探偵最後』

今年の1月にシャーロック・ホームズのバスティーシュである『シャーロック・ホームズの蒐集』をご紹介したが、今月も同じく、ホームズ物をお届けしたい。そして紹介する本書ではホームズが来日する。さらになんといっても本書のすごいところは、90歳を超…

 『牛と土 福島、3・11その後。』

4年と4ヶ月前に巨大地震とその後の大津波によって、福島第一原発があのような事故を起こし、政府は発電所の周辺を警戒区域とか計画的避難区域とか緊急避難準備区域とかに分類し、人間の立ち入りを厳しく制限した。放射線量が高いためである。特に警戒区域…

 『心残りは・・・』

この人のエッセイは何を読んでもおもしろい。小気味良くトントンと文章が進む。息継ぎが上手な文章なのだ。読み手のことをよく考えている文章。つまり人に読んでもらうことだけを考えて書かれた文章なのだ。自己満足とか自己愛に満ちた文章と対極にあると云…

 『日本語に生まれて −世界の本屋さんで考えたこと−』

不思議な本と出会った。海外で本屋さんを探して、店に入る。そして考える。何を?・・・その地域のことばについて。それからわが日本語について。さらにその地域でことばを使用している人々について。また、日本語を使っている我々自身について。 そのような…

 『アメリカン・スナイパー』

映画の「アメリカン・スナイパー」を観て、原作の『アメリカン・スナイパー』を読んだ。 映画はアカデミー賞にノミネートされた。監督はいまや巨匠といってもいいクリント・イーストウッド。男の孤独な戦いを描くことを得意とするクリント・イーストウッドが…

 『シェイクスピアの人間学』

久しぶりのシェイクスピア関連。大御所の小田島雄志先生の著作を紹介しよう。『シェイクスピアの人間学』(小田島雄志 著)(新日本出版社)(2007)シェイクスピアの人間学作者: 小田島雄志出版社/メーカー: 新日本出版社発売日: 2007/04/01メディア: 単行…

 『金田一家、日本語百年のひみつ』

代々学者を生業にしている家は、わりと多いと思う。職業が世襲制だった江戸時代はむろん、明治の御代となってからもおじいさんもおとうさんも子どもも孫もみんな学者、大学の先生、という家は結構よく見かける。そんな一族の中でもその抜群の知名度で日本国…

 『シャーロック・ホームズの蒐集』

作品が発表されてから100年以上経つのに未だにその人気は衰えず、映画での上映もテレビでの放映もたくさんある。現在もNHKが人形劇を放送している。 シャーロック・ホームズ。偉大なる探偵。架空の人物ながら、実際に存在していたかのようにかれは存在…

 『シャーロック・ホームズの蒐集』

作品が発表されてから100年以上経つのに未だにその人気は衰えず、映画での上映もテレビでの放映もたくさんある。現在もNHKが人形劇を放送している。 シャーロック・ホームズ。偉大なる探偵。架空の人物ながら、実際に存在していたかのようにかれは存在…

 『シャーロック・ホームズの蒐集』

作品が発表されてから100年以上経つのに未だにその人気は衰えず、映画での上映もテレビでの放映もたくさんある。現在もNHKが人形劇を放送している。 シャーロック・ホームズ。偉大なる探偵。架空の人物ながら、実際に存在していたかのようにかれは存在…