シェイクスピア・アラカルト 2

【アカデミック・シェイクスピア・カンパニー(ASC)の彩乃木崇之氏】

予想どおり、彩乃木氏からは、快諾の返事が来た(^o^)/

ところが、
ひとつだけ重大な問題があった。

相手役になる女優がいない!

ちょっとだけごたごたがあって、いまASCには女優がいないのであった。

やつがれ。
実を云えば、それも承知の上で、彩乃木氏に依頼してしまったのである。まったく思いやりのない友人であるが、ここでもやっぱり、“彼ならなんとかする。”という揺るぎない想いがあった。

この女優不在に関して彼の返信快諾メールには、こう書かれている。

“……
お察しの通り、とりあえずあいている女優をだれでもいいから探して、
というわけにはいきません。
シェイクスピアの名場面を凝縮させた演目なので、
セリフと動きを覚えればできるというものでもなく、
実はこの手の作品は、手軽さゆえにかなり難易度が高かったりします。

ましてや、演劇初体験となるかもしれない中学生のみんなに観てもらうのですから、
責任は重大。
……”

上記、「…手軽さゆえにかなり難易度が高…」の部分。予想どおりの回答だった。全体を知っていなければ、その場面のその動きはできない。
マクベスはなぜ、ダンカン王を殺さなければならなかったのかは、その前段階でマクベスが戦でどれほど活躍し、どれほどの武勲を立てたかを自らわかっていないと、役者はその時のマクベスの複雑な心の動きを表現できない。

これはむずかしいことになりそうだ。
なかなか危うい状況であるが、今回のイベントはとりあえず、スタートした。