中学校運動会

 中学校運動会。
 朝から素晴らしくいい天気。快晴。8:00登校。校長に挨拶。PTA役員に挨拶。校庭で準備中の教職員の皆さんに挨拶。来賓者が三々五々入ってくる。
 8:45全校生入場。国旗掲揚。学校長挨拶。そしてPTA会長挨拶。まいったなぁ。目の前にスタンドマイク。その向こうには中学生の醒めた冷たい目、目、目・・・・・。いっぺんに舞い上がってしまい。何を云うのか忘れてしまった。せめてスタンドからマイクを外してマイクを手に持って喋ることができたらよかったのに。それくらいの余裕がなければ、人前では喋れない、ということかもしれない。・・・・・・何かを喋り、やっとの思いで朝礼台から降りると、来賓席にいた町会長に「あれこれたくさん云っちゃだめだよ。そうすると話に詰まるよ」と云われた。おかしい。変だ。何も云わなかった印象なのに、あれこれ喋ったんだ。。。。。。記憶があまりない。前日までに一所懸命に書いた下書きを見ると、“1年生は全身で運動会を楽しんで。2年生は全力で運動会を楽しんで。3年生は最後の運動会をわき目もふらず楽しんで。・・・・・”ということが書いてある。たぶんそれを云ったんだと思う。それ以上に他のことも云ってしまった気がする。だから町会長は「あれこれ云うな」とアドバイスをしてくれたのだ、と思いたい。ある意味、入学式よりも緊張したのかもしれない。生徒たちとの距離が違うから。運動会は目の前に生徒たちがいる。校長先生は凄い。毎週朝礼台に立って間近の生徒たちに喋っているんだ。

この日、会長として朝礼台に立って喋ったことの草稿を記載する。

PTA会長の新倉太郎です。
本日は、いい気候、いい陽気に恵まれて、このような立派で素晴らしい運動会を開催できることをとても嬉しく思います。
校長先生並びに諸先生方、職員のみなさまには、日頃のご指導を心より感謝申し上げます。
また、お忙しい中をお集まりいただきました、ご来賓の皆さまにも厚くお礼申し上げます。
そして、保護者の皆さまにもお礼を申し上げます。本日は子供たちの活躍を是非、心ゆくまでご覧になってください。
近隣の皆さまに申し上げます。本日は一日お喧しゅうございます。子供に免じてどうかご寛恕くださいませ。

さて、生徒の皆さん。
待ちに待った運動会が始まります。先ほどの入場行進の姿を見ていて、みんな凛々しく逞しく晴れ晴れとしたいい顔をしていました。
生命感に満ちあふれています。素晴らしい!

一年生に申し上げます。中学校の運動会は小学校とはひと味も二味も違います。初めての中学校の運動会を思いっきり楽しんでください。
二年生に申し上げます。真ん中の学年のみなさんが中核です。皆さんの活躍がいい運動会になるかならないかを左右します。全力で運動会を楽しんでください。
さて、三年生。最終学年に恥じないように思いのたけをぶちまけてください。全身で運動会を楽しんでください。

最後になりましたが、みんな、怪我なく、またフェアプレーの精神で運動会を楽しんでくださいね。
校長先生をはじめ教職員の皆さま、並びにご来賓の皆さまには、今後も変わらぬお力添えとご指導をよろしくお願いいたします。
以上で私の挨拶といたします。


 来賓席には、町会長や町会関係者。近隣小学校関係者。さまざまな人たちが入れ代わり立ち代わり、席に着く。そういう人たちの接待もPTA会長の責務に含まれるのだ。話し相手になることは大切なことだ。
 昼食は体育館で他の役員の人たちと車座になっていただく。体育館は保護者の食事場所になっている。校庭にござを敷いてそこで子どもと一緒におにぎりを食べる、というのはまったく過去のこと。それがしが子供の時でもこのような習慣はすでにない。
 午後からは前会長も来賓席に来てくれた。彼は午前中、学校の外を見廻り、必要に応じて交通整理をしてくれていた。
 15:45終了。PTA役員で反省会。パトロールや来賓の接待など手落ちがなかったか。結論を云えばあるわけがない。代々引き継がれ、様式化されているのだ。それから来たる6月12日に行う、PTA歓送迎会のおみやげのお菓子決め。こういうことはお姉さま方にすべてお任せする。その後教員室で前会長とともに教職員の皆さんとジュースで乾杯。一言。先生方、職員の皆さんに感謝の言葉を云う。これくらいの人数だと淀みなく挨拶ができる。
 そして黄昏時の地元を前会長のYくんとふたりでとぼとぼ歩き、駅前の居酒屋に入るのでした。